神奈川県内にはデカ盛りで知られる名物食堂が何軒かあるが、
今日はその内の一店、三浦の「まるい食堂」に行く。
京急三崎口駅から横須賀市民病院行きのバスに乗り、
一つ目の宮田という停留所で降りる。
午前11時過ぎ、店はすでに開店しているが先客はない。
「すいませーん」と声を出すと奥から年配女性店員が出てくる。
店は『マスター』と呼ばれる年配男性と二人の女性店員で切り盛りされる。
主に一人客用と思われる8人用テーブル席に座る。
他にテーブル1卓、全24席の小上がり席、2席のカウンター席があり、
店外に灰皿と椅子が置かれているが、店内も全面喫煙可だ。
午前11時半頃に一気に客が入ってきてテーブル席が満席になる。
11時半開店と紹介する媒体があるのか、或いはかつてそうだったのか、
いずれにしろ11時半開店と思っている客が多そうだ。
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メニューを見る。
人気メニューはかつ丼とカタヤキそばだ。
とんかつの並と上の違いを聞くと、肉は一緒で量が違うという。
かつ丼の上よりとんかつの上の方が肉が大きいそうだ。
勇気を出して、とんかつ定食(上)1,600円を注文する。
ご飯少なめをお願いすると、50円引くと言われる。
県内のデカ盛り自慢の大衆食堂と言えば、湘南台の豚菜、藤沢の上州屋、
日本大通りのバンバン番長にどん八、東海大学前のほんま等が有名だが、
これらの内多くの店が、ボリュームだけで質を伴わないと言われる。
まるい食堂にもそういう声が多い。
だから多くを期待せずに待ったのである。
注文から22分ほどでとんかつ定食が出来上がってくる。
青菜と豆腐の味噌汁、千切りタクアンがつき、
ご飯は茶碗にしっかりとした量が盛られてきて、
これで半分なら普通盛りは相当な量だろう、と思わさせられた。
かつは出てきた瞬間に悲鳴を上げそうになった程のデカさだ。
かつの大きさに比して芥子の量が淋しいのが気になったが。
肉の厚みは最大2p程度、肉だけで300gはありそうだ。
断面を見る限り、肉はかなり叩かれていそうだ。
また肉の断面やコロモの感じから、
120度程度の中低温で揚げられたと思われる。
食べてみると、やはり低温揚げらしく肉の赤身は軟らかい。
見た目であまり認められなかった脂身も、
食べてみるとサシのように赤身に食い込んでいるのが分かり、
これも食感が軟らかいことの一つの要因だろう。
叩かれていながら部分的にスジを感じたし、
また肉の厚みがいびつな部分もスジ切りの不十分さを感じさせた。
但し、期待しなかったせいか、なかなかの満足感のかつだと思った。
前述の内いくつかのデカ盛り店よりは質はマシだと思った。
正直、食べきれずにかつを二片ほど残した。
「持って帰りますか?」と聞かれたが、辞退した。
8人席の相席客たちの視線に、心なしか後ろめたさを感じた。
また来ることがあったら、鯖竜田揚げなどの定食を食べてみたい。
その時はご飯を三分の一にしてもらおう。
その時に全面禁煙になっていたら嬉しい。
昼総合点★★★☆☆ 3.4