朝5時半に家を出てから飲まず食わずの働きづめで、16時に解放される。
空腹も通り越してしまい、疲れたから家に帰りたい、と武蔵小山駅に出る。
パルムを歩いていて通りがかった「大阪 MANMARU」。
いかにも企業系の、安易にうわべだけ取り繕ったような庶民派居酒屋だ。
普段なら絶対に入らないが、自棄な今日は吸い込まれるように入店する。
16時40分頃の入店で全50席の店内に先客は年配客ばかり15人ほど。
店員に一人であることを告げると、壁に面した一人客専用席に誘導される。
テーブルは小さく椅子も硬くて、ただでさえ惨めな気持ちで入ってきたのに、
とてもその気持ちを前向きに転換できるような席ではない。
とりあえずスーパードライの大瓶をもらう。
同時に生のキャベツが出てくる。
この時点でこの店が大阪風串かつの店であることに気づく。
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串かつ以外にも刺身、寿司、天ぷらなどメニューはバラエティに富む。
と言うよりも、何でもかんでもある、という印象の品揃えだ。
この日の料理一品目は中トロ刺身580円+税である。
出てきた瞬間ルイベのように見えたが、凍ってはいなかった。
まあ、値段なりの質だった。
続いて串かつが出てくる。
ウィンナー、豚、タコ、しいたけ(いずれも100円+税)である。
卓上の金属の缶の蓋を開け、中のソースに串かつを浸して食べる。
もちろん、お約束通り、二度漬けはしない。
やはりパン粉のコロモとソースには豚肉が一番合う。
脂身の少ない豚肉で食感は硬かったが、相対的に一番美味かった。
ウィンナーは昔ながらの不自然に赤いやつだ。
なんか懐かしさを感じるクセのある味わいで、ジャンクな感じだ。
立ち食いそば屋のソーセージ天ともだいぶ違う。
三品目は子持ちカレイの煮物490円+税が出る。
定食のおかずとしても出される品だ。
小さな切り身を想像していたが、なかなかのサイズの半身だった。
但し身の厚みはあまりなかった。
煮汁はやや甘めだったが、まずまず美味かった。
ここで飲み物は日本酒へ。
純米辛口神亀590円+税という埼玉県の酒を注文する。
なんとなく山廃っぽい味わいだった。
受け升になみなみと注いでくれなかったのが残念だった。
串かつのきす、豚、ウィンナー(いずれも100円+税)を追加。
きすはソースがあまり合わなかった。
きすやしいたけは同一料金で天ぷらもあるので、そちらを注文すべきだった。
〆にあら汁250円+税を注文する。
ぶりのような魚のあらが入っているのだが、煮込みが足りず、
汁の味に深みがないばかりか、あらの身も臭みがあって美味くない。
1時間ちょっとの滞在で会計は3,000円を少々出たくらい。
一品一品は安いが結局トータルではあまり安くないという、
チェーン店居酒屋でよく感じるパターンだ。
料理も値段が値段だけに、ということをよく理解しなければいけない。
寿司、刺身や魚の煮物など味わい深さを求めるような品は注文せず、
野菜の串揚げや乾きものなどを食べているのが賢明だ。
心がささくれているときには、こんな店がちょうどいい。
大阪 満マル 武蔵小山店 (居酒屋 / 武蔵小山駅、戸越銀座駅、西小山駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.0