特に理由があるわけでもないのだが、約2年間もご無沙汰してしまった。
その間、「行かなきゃ・・・」とずっと気にもしていた。
土曜のこの日、大岡山の「酒盃 たいこう」に行く。
開店の17時半頃に店に近づくと、
ちょうど主人が商店街に移動式立て看板を出しているところだ。
「引っ越したのかと思いましたよ」・・・
ご無沙汰したことを詫びつつ、店内に招き入れられる。
カウンターの一番端の席に導かれる。
我々のすぐ後に中年のカップルが、その後に年配4人組客が入ってくる。
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最初はビールでも、と思ったが、妻がいきなり日本酒がいいというので、
店の一番推しの鳳凰美田からスタート。
この日の鳳凰美田は碧判という限定の純米吟醸無濾過生原酒だ。
すっきりとしつこくない澄んだ甘さがいい。
お通しはフグの煮こごりが出る。
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料理のメニューを見る。
多少料金は上がったものの、メニュー構成は2年前と大きく変わらない。
料理一品目はお刺身5点盛り(2人前)1,880円を注文する。
内容は寒ブリ、金目鯛、クロソイ、ホウボウ、ハタ。
主人曰く「冬の高級魚が勢揃いです。」
その内、ブリがあまりにも美味くて、それを主人に言うと、
おまけで二切れ出してくれた。
2年間ご無沙汰していた引け目が余計に重たくなる気がする。
二品目は水菜のサラダ580円だ。
メニューには水菜と法蓮草のサラダと表記されるが、
秋の台風被害によりサラダ用のホウレン草が入ってこないのだという。
素揚げされたジャコの食感がアクセントになり、なかなかの味だった。
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主人によると、ここ2年の間に日本酒の新しい嗜好を採り入れたという。
いわゆる古酒である。
新酒のようにすっきりしたものもあれば、凝縮感が増したり様々だそうで、
中には紹興酒のような味わいになるもののあるのだという。
その“紹興酒のような”という分福という純米大古酒をもらう。
ガラスの猪口に注ぐと、確かに琥珀色である。
飲んでみると紹興酒っぽい感じもするし、山廃っぽい感じもする。
料理三品目は待ってましたのぶりカマ塩焼き1,580円が出てくる。
相変わらずの圧倒的なボリューム感である。
主人がトングでひっくり返し、身を上にしてくれる。
大根おろしかぼす醤油で食べる。
よく、骨ぎわの肉が一番美味い、なんて慣用句のように言われるが、
ぶりカマ塩焼きを食べているときだけは、「本当にそうだな」と思う。
主人からこっそり
「メニューにないんですけど、くどき上手ありますよ。お好きでしたよね。」
はいはい、大好きです。
もちろん飲みますとも。
四品目は地鶏の唐揚680円。
この店の唐揚げはコロモに特徴があってとても美味い。
もも肉はしっとりと肉汁が断面ににじみ出ていて旨味たっぷりだ。
本当はこれに絶品のふんわりおにぎりを合わせるのがいいのだが、
デカいぶりカマでしたたかにお腹いっぱいになり、ここで〆となった。
この日の会計は二人で9,020円。
とてもいい時間を過ごすことができた。
おにぎりだけでなく、栃尾揚げや里芋煮など、心残りの品も多い。
冬は純米酒が美味い。
(夏も美味いけど)
今度はあまり間を開けずに来よう。
願わくば2020年は完全禁煙に踏み切ってもらいたいものだ。
酒盃 たいこう (割烹・小料理 / 大岡山駅、緑が丘駅、北千束駅)
夜総合点★★★★☆ 4.1