十数年前、駒沢のAS CLASSICS DINERでコンビーフサンドを食べて、
初めて本来のコンビーフを知った。
子供の頃開けるとき必ず手を切ったノザキの缶コンビーフとは別物だった。
そしてこの日、初めて本来のパストラミを知った。
芝浦のハンバーガー店「THE GOOD VIBES」においてである。
午前11時35分に店に着くと既に開店しているが先客は無し。
「お好きな席にどうぞ」と店員に言われ、壁際の2人用テーブル席につく。
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熟成肉のパティのハンバーガーにも惹かれたが、
やはり店の売りであるパストラミのサンドを選ぶべきと決意を固め、
ダブルパストラミサンド2,090円、ハンドカットフレンチフライセット250円
を注文する。
店は二人の若い男性によって切り盛りされている。
一人は専ら調理を、もう一人はフロア担当だ。
場所柄なのかもしれないが、ペットの入店が可となっている。
壁には自家製パストラミの製法のイラストが掲示されている。
USビーフを塩漬けにして4日間寝かせ、煮込んだ後スパイスに漬けて寝かせ、
スモークして、トータル6日間かけて完成、ということのようだ。
注文から10分ほどで出来上がってくる。
その瞬間、スモーキーな香ばしい肉の匂いが強烈に漂う。
フライドポテトは皮つきで不均一にカットされ袋に入っていて、
チリパウダーがまぶされている。
ダブルパストラミサンドはメニュー写真とは肉の量がだいぶ違う。
まあよくあることだ。
パストラミは鉄板で炒めている内に小さくなってしまったのかも。
それにしても、このパストラミは私が知っているパストラミではない。
赤身のペッパーハムのようなパストラミにしか出会ったことがなかった。
しかしこのパストラミはブリスケットが使われ、厚みがあって、
脂身が豊富で、口の中でほろほろと溶けていくように軟らかい。
これが本来のパストラミなのか、と味わいながら食べ進む。
パストラミ以外はサニーレタス、キャロットラペが入り、
ソースは入らず、パストラミの塩味、ペッパー味で食べさせる感じ。
有料でソースを足せるが、肉の旨味が強いのではっきり言って要らない。
焼き印のついたバンズはほんのり甘味がありふわっとしてまずまず。
全体を上手く調和させているように感じた。
とても美味かった。
まだまだ本来の姿を知らない食べ物はきっとたくさんある。
そう思わさせられるくらい、刺激的な食事だった。
ザ グッド バイブス (ハンバーガー / 芝浦ふ頭駅、田町駅、三田駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.8
ラベル:パン・サンドウィッチ ハンバーガー