喜多見の「栄華」はデカ盛りの世界で知らぬ者はいない町中華店だ。
いつか来てみたいと思っていたが、そもそも喜多見に何の所縁もなく、
たまたまこの日、成城学園駅に用事があって小田急線に乗って、
初めて成城学園の次の駅が喜多見駅であることを知った次第なのだ。
ならば念願を叶えてしまおうと、用事を終えたあと足を延ばす。
駅南口から3分ほど歩いて店に着く。
駅は世田谷区だが店は狛江市にあり、途中、区と市の境を越える。
開店時間の午前11時半より5分ほど早かったが、すでに営業中だ。
全24席の店内に先客は無く、カウンターの一番手前の席につく。
尚、ここでデジカメを忘れたことに気がつき、気分が一気にブルーになる。
(画像クリックで大きくなります。)
すぐに主人と思われる年配の男性が水を持ってくる。
メニューを見ずとも注文は来る前から決めている。
焼肉ライス880円ご飯少なめと餃子【5個】400円を注文する。
店は主人とその息子らしき男性の二人にて切り盛りされている。
11時半を過ぎると客の来店が続き、すぐに4卓あるテーブル席はすべてうまる。
客はすべて男性で、ガテン系風のグループが多く、年配一人客もいる。
皆、注文は麺飯もので、大盛を注文している人も多い。
注文から9分ほどでまず焼肉ライスが出来上がってくる。
タクアンと青かっぱ漬、ラーメンの汁と思われるスープがつく。
ご飯は半分でも普通の店の一人前は十分ある。
焼肉は豚小間肉と玉ねぎがタレで炒められたもので、
粗千切りキャベツの上にのせられている。
出てきた瞬間に目を見張る量、皿にみっちりと盛られている。
まずはタレに浸ったキャベツを下から引っ張り出して食べる。
タレは甘みが強く、酸味もあり、生姜の味はしない。
豚肉は脂身の豊富な部分もあり、食べ始めの内は美味く感じるが、
量が量だけに徐々に飽きてきて、終盤は酸味を強く感じるようになった。
野菜がたっぷり入る肉野菜炒めの方が人気がある理由がよく分かった。
焼肉ライスの3分後に餃子が出て来る。
皮がフニャっとした仕上がりで、多めの湯で蒸し焼きにしているのが分かる。
あんはキャベツが多めで甘みがあり、生姜がしっかり利いている。
ニンニクは入っていないか、入っていたとしても僅かだろう。
焼肉ライスに比し、サイズ、ボリュームとしては標準的だ。
すべて食べ切ることが出来ず、会計の際に主人に謝り店を出た。
ろくに量を食べられないのにこういう店に惹かれるのはなぜなんだろう。
盛りのいい料理を見ると胸が躍るのは自然なことなのだろうか。
とりあえず念願を叶えられたのはよかったが、
せっかくの胸躍るはずの画像がiPhoneになってしまったことは悔いが残る。
iPhoneの奥行きのない画像はどうしても好きになれない。
昼総合点★★★☆☆ 3.3