今年9月、大戸屋ホールディングスが業績悪化の末コロワイドに買収された。
私は大戸屋には一度も入ったことがなく、興味を持ったこともなかった。
しかし、同社が都内に三店舗を展開する新業態店「食べ処 燦々三かみ」は別だ。
盛りがいい定食屋、との触れ込みに惹かれ、中目黒の店に行ってみる。
駅の目の前にあるはずなのだがなかなか見つからず、付近をウロウロする。
あらためて携帯電話で検索すると建物の2階にあることが分かり、
南口改札の右手の出口の目の前の建物に小さな看板を見つける。
そう言えば2階に店があるのが大戸屋の売りなのだったか・・・
今年8月にオープンしたばかりの新店らしく、内観は明るく清潔感がある。
平日13時半の入店で全30席くらいの店内に先客は10人ほど。
サラリーマン客が多いが、女性一人客も数人いる。
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この店に惹かれたのは定食のおかずの増量ができ、サイドメニューが豊富なこと。
つまり、カスタマイズのバリエーションが多く注文の自由度が高いことだ。
生姜焼き定食920円のおかず1.5倍増量300円、味噌汁の豚汁変更150円、
納豆100円、カキフライ2個380円を注文する。
注文から8分ほどで定食と納豆が出て来る。
メンマ、ひじきと大豆の煮もの、豚汁用の七味、納豆用の醤油、芥子がつく。
調味料類は一切卓上に置かれておらず、個別に出されるシステムだ。
生姜焼きにはスパゲティサラダ、千切りキャベツ、サニーレタスが添えられ、
千切りキャベツにはあらかじめドレッシングがかかっている。
生姜焼きは豚バラ薄切り肉を玉ねぎとともに炒めたもの。
食べてみると生姜の利きはまずまず、タレは酸味がなく甘さも控えめ、
すた丼の店の生姜焼きに近い感じで、まったく好みのタイプだ。
但し、量は1.5倍にした割にはそれほど多くは感じない。
普通量なら物足りなかっただろう。
豚汁には生姜焼きと同じ肉が使われている。
他にニラ、ニンジン、玉ねぎ、じゃがいもなどが入り、なかなか美味かった。
定食から3分ほど遅れてカキフライが出て来る。
サイズは時季的に仕方ないが小ぶりで、タルタルソースがつく。
食べてみると潮感やクセはなく、肝心の旨味はほどほどな感じ。
アジフライかから揚げにすべきだったか、とちょっと後悔する。
納豆がカチカチに固まって出されてかき回すのに苦労したり、
ご飯も含め、ボリューム面は評判倒れに感じるなど、突っ込みどころがあるが、
まあ、生姜焼きが美味かったから来た甲斐はあったと思うことにしよう。
因みにこの業態は買収前から展開されているが、
買収によって店舗の業態変更は加速するのだろう。
企業系、資本系でもB級感、ジャンク度を売りにする飲食店が出てきている。
もっと常識はずれな面白さを感じる定食屋を目指してほしいものだ。
燦々三かみ 中目黒店 (定食・食堂 / 中目黒駅、代官山駅、祐天寺駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.3