新宿で用事を終えて次の仕事は銀座、丸の内線に乗れば一本で行ける。
しかし敢えて大江戸線、銀座線と乗り継ぐことにする。
そのこころは、乗り換え駅である青山一丁目駅の近くにある
「手打うどん いわしや」に行くためである。
(画像クリックで大きくなります。)
青山ビルヂングB1Fにある店に14時に着き、店頭の立て看板メニューを見る。
天ぷら類はここには書かれていない。
(画像クリックで大きくなります。)
入店し、厨房の前の注文カウンターに行くと、
そこに置かれたメニューに13種の天ぷらが記載されている。
揚げ置きされているものが何種かあるが、それ以外のものは注文後に揚げられる。
ぶっかけ(冷)630円、とり天180円、小柱のかき揚げ250円を注文する。
注文、会計後レシートを渡され、いったん席について待つ。
店内にはガラス張りの麺打ち工房があるので、
おそらく打つのも切るのも手作業でやっているのだろう。
注文から7分ほどでレシートに記載された番号を呼ばれる。
ぶっかけと天ぷらを同時に渡される。
受取カウンターのすぐ背後に取り放題のネギとおろし生姜が置かれる。
ねぎは讃岐うどんには珍しく青ネギでなく薄斜め切りされた白い部分で、
受取カウンターで渡された時点である程度入っているので、生姜だけ取る。
席について食べる。
うどんの丼にはねぎ以外にカットレモン、天かすが入っている。
丼はそれほど大きくないがうどんはみっちり盛られボリュームは多い。
ぶっかけながら出汁ツユもうどんがひたひたになるほどたっぷり入る。
まずは出汁ツユをズズッとすする。
色味から濃口醤油が使われ、みりんも多少は入っていそうだが、
甘味はほどほどにあるもののそれほど強くなく、酸味はまったくない。
いりこ出汁の風味をできるだけ生かそうとしているのだろう。
キラキラと光りつやつやとしたうどんは箸で持ち上げると重量感がある。
食べてみれば、重量感そのままの、噛もうとする歯への強い抵抗感がある。
まさに剛麺だが、伸びもそこそこあり、讃岐うどんのイメージから逸脱しない。
表面は心地よい滑らかさがある。
天ぷらもなかなかのボリュームだ。
小柱かき揚げは少量の小柱と玉ねぎ、ねぎ、舞茸、ニンジン等で構成される。
どうも讃岐うどんにはこの品のような野菜かき揚げが合わない気がする。
出汁ツユに浸して食べたが、全体が立ち食いそば的な味わいになってしまい、
なんとなくチープに感じてしまう。
これまで讃岐うどんにかき揚げを合わせたことがほとんどないせいかもしれない。
だいたい讃岐うどん店でかき揚げを出す店はあまり多くないと思う。
とり天は待望のむね肉。
出汁ツユにつけても、卓上の出汁醤油でも肉がしっとりしてとても美味かった。
讃岐うどんに合わせるとり天としては理想的ではないかと思った。
ここ最近食べた中では出色のうどんだった。
セルフタイプの讃岐うどん店では1、2を争う満足感だ。
新宿から銀座へ向かう際は、大江戸線ー銀座線コースが常套手段になりそうだ。
パブロフの犬のように青山一丁目駅の改札を出てしまいそうだ。
丸の内線沿いにいい讃岐うどん店を見つけなきゃいけない。
手打うどん いわしや 青山店 (うどん / 青山一丁目駅、外苑前駅、乃木坂駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.9