東銀座を目指して都営浅草線に乗ったら急行で止まらず日本橋まで行ってしまう。
浅草線に急行がある意味があるのだろうか、と憤りつつ駅員に事情を説明し、
追加料金なく改札を一旦出て反対側のホームに行って東銀座に戻る。
予約の17時に数分遅れて入店し、すぐに地下の「せせらぎ」へ。
選んだワインは大好きTRE ICONE4,080円。
アブルッツォ、プーリア、シチリアの三つの州で獲れた葡萄をブレンドし、
ばっちりと樽を利かせたCPの高いフルボディだ。
入店した際の先客は5人だったが、その後19時頃には満席になった。
数日前に店長の髭のシェフと電話で話した際は客入りの不調を聞いていたが、
それほど深刻そうにも見えなかった。
昨年までフロアを賄っていた女性店員が辞め、アルバイトの若い男性が加わった。
アルバイトなので配膳の際に料理名や素材名を告げられないのは仕方ない。
お通しは白身魚の炭火焼。
魚は髭のシェフから聞いたのだけれど失念してしまった。
料理一品目はシンプルサラダ780円が出る。
フリルレタス、サニーレタス、プチトマト、ブロッコリー、紅芯大根等が入る。
酸味のさっぱりとしたドレッシングがかかる、文字通りシンプルなサラダだ。
二品目はソーセージ炭火焼きトリュフマッシュポテト添え780円だ。
1本の太いソーセージをナイフで半分に割り、妻と分けて食べる。
粗挽きで密度がみっちりとつまったソーセージで、嚙むと肉汁がほとばしる。
トリュフマッシュポテトは自家製マスタードと和えるととても美味かった。
続いては野菜炭火焼盛り合わせ2人前1,500円だ。
いつも通り、おまかせ6品が3品ずつ二皿に分けて出される。
一皿目は大根、長芋、ズッキーニ。
二皿目はマコモダケ、肉巻き甘長唐辛子、レンコン。
鉄壁のラインナップだ。
口直しの千切りキャベツが出たあと、
メインは前回に続いてハンガリー産鴨胸肉(約200g)2,200円だ。
肉の臭みはなくパサパサ感もない。
旨味が強く、ボリュームも見た目以上に食べ応えがある。
添えられたセルバチカの苦みがいい薬味になっている。
さて、パスタである。
パスタメニューはなくなり、
ソースや具、味つけなどのファクターを告げて注文するスタイルになった。
お好みおまかせパスタと言ったらいいだろうか。
注文はオイル×魚介×辛み1,580円。
魚介は海老、イカ、ホタテ、まぐろ、これにしめじ、インゲン、パプリカ、
イタリアンパセリなどが加わる。
正直言って好みのど真ん中の味だ。
まさにこんなパスタを食べたくて注文したのだ。
さすが髭のシェフ、と心の中で思ったが、妻は「ちょっと辛い」と言っていた。
会計は二人で11,520円。
いつもながらとても心地よい時間を過ごせた。
パスタの注文が楽しくなったので、次は髭のシェフを困らせる注文をしてみたい。
いい店だからその良さを思い切り味わいたい。
銀座テルミニとともに力強く生き延びていってほしい。
ブラーチェ・エ・ヴィーノ・ジジーノ (バル・バール / 東銀座駅、銀座一丁目駅、銀座駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5