午前に日暮里で仕事が入った時点で昼飯はおにやんま日暮里店と決めかけたが、
朝、JRの駅を出て現場に向かう途中で偶然にも讃岐うどん店を発見する。
9時過ぎの時点ですでに営業しているから一瞬食べてしまおうかと思ったが、
楽しみは後に取っておくことにし、業務終了後にその「おがわ屋」に行く。
午前11時10分頃の入店で全22席ほどの店内に先客は男性一人のみ。
(画像クリックで大きくなります。)
入ってすぐ右手にある券売機の前に立つ。
全メニューをゆっくり確認したあと、
ぶっかけ中430円にとり天90円、ちくわ天110円、いか天140円の食券を買う。
受取カウンターに食券を出し、席について待つ。
店は中年の男性と女性の二人の店員によって切り盛りされている。
かつては路麺店だったのが2015年6月にうどん専門店にリニューアルしたそうで、
企業系店のような雰囲気があるが、いわゆる大資本運営店ではなさそうだ。
卓上に二種の“だし醤油”が用意されているのが面白い。
一つがかつお削り節濃口醤油タイプ、もう一つが厳選混合削り節淡口醤油タイプ。
後者の方には伊吹いりこの出汁が加わるようだ。
注文から2分ほどで女性店員に呼ばれて受け取りに行く。
受取台に天かす、業務用小袋のおろし生姜とわさび、ゆず胡椒などが用意される。
受け取り、まずは天かすを入れないで席に持ち帰る。
うどんにはあらかじめレモンと小口切りのネギがのせられている。
うどんは一見してつやつや感が乏しく、生き生きした感じ、勢いを感じない。
まずはぶっかけ出汁をすすってみる。
色は薄いのでかえしの甘辛さが弱めかと期待したが、ほぼ期待通りだ。
若干の甘みに酸味はほんの僅か。
伊吹いりこ、土佐の鰹節、利尻の昆布、鯖節などの出汁を調合しているそうで、
煮干し出汁の味が主張するような感じでなく、うまく魚出汁の味が丸まっている。
うどんは残念ながら表面の滑らかさ、プニュっとした軟らかさが乏しく、
中心部の歯への抵抗感とのコントラストが感じられなかった。
決して不味かったわけでなく、路麺のうどんと考えれば十分満足できる質だった。
あとで受取台に行き、うどんに天かすを加えた。
天ぷらはすべて揚げ置きだ。
それぞれ出汁醤油をかけたりぶっかけ出汁につけたりして食べた。
とり天は鶏もも肉のものが1ピースで、むね肉でなかったのが残念だった。
ちくわ天は魚肉ソーセージのような味がした。
朝7時からやっていてセルフ式で時間がかからない駅近の讃岐うどん専門店、
しかも企業系チェーン店でなくてそこそこ美味いと来れば、
日暮里駅を日常的に利用する人がうらやましくて仕方ない。
私の家から徒歩圏内にいくつかの鉄道駅があるが、
いずれの駅も周辺にはシャッターが長い間下りたままの飲食店が多い。
こういう店に来てもらいたい。
このあと上野に出て久々にアメ横へ。
そうなんだろうなあ、とは思っていたけれど、やはり寂しい光景だった。
昼総合点★★★☆☆ 3.5