午前の仕事が長引き、区切りがついたのが14時半、場所は茅場町だ。
こうなることはある程度想定していたから昼飯の店はすでに決めている。
通し営業の人気カレー店「新川デリー」に歩いて向かう。
14時40分頃の入店で全18席の店内に先客は男性サラリーマン一人のみ。
近づいてきた女性店員に広い4人用テーブル席に導かれる。
(画像クリックで大きくなります。)
メニューは壁に掲示されている。
この店はよく知られている通り上野のデリーからの暖簾分け店なのだが、
デリーでは名物カシミールカレーやコルマカレーの辛さは調節できないのに対し、
この店では更に辛くすることができるし、
ハバネロやブートジョロキアを加えて通常の何倍も辛くしたものも注文できる。
カシミールカレー1,000円の辛口とタンドリーチキン430円を注文する。
私はデリーに行った経験は14年前に東京ミッドタウン店に行った一度しかないのだが、
デリーのカシミールカレーを模倣したと思われるカレーは随所で食べている。
品名を変えて出す店があれば臆面もなくカシミールカレーという品名で出す店もある。
このタイプのカレーは揚げ物との相性がよく、揚げ物トッピング可能な店で専ら食べ、
それが出来ない本家デリーにはなかなか足が向かないということになっている。
なおカシミールカレーはカシミール地方のカレーでないばかりかインドカレーでもない。
日本発祥の日式カレーである。
どうでもいいことだが。
注文から4分でまずタンドリーチキンが出て来る。
アルプルタというインド風ポテトサラダがつく。
チキンは骨なしで小さくカットされていて、正確にはチキンティッカと呼ぶべきだ。
提供時間から考えて作り置きされたものを再加熱したのだと思うが、
肉は軟らかくて、マスタードシードなどのスパイス感もまずまずだった。
カロンジがたっぷり入るアルプルタもなかなか美味かった。
その2分後にごはんとカレーが別皿で出される。
ごはんには玉ねぎのアチャール、麺状のチーズ、きゅうりのピクルスが添えられる。
カレーはもちろん黒くてサラサラ、具は骨なしの鶏もも肉のみだ。
ごはんにかけるとカレーはご飯の下に沈んでいく。
食べる。
美味いね。
デリーのカシミールカレー独特のスモーキーな甘さが口の中いっぱいに広がる。
辛さはそれほどでもなく、Coco壱番屋換算で言えば4辛くらいだと思う。
もっとチャレンジングな辛さのものにしてもよかった。
タンドリーチキンとカシミールカレーを合わせてみる。
こりゃダメだな。
別々に食べた方が全然美味い。
期待通りの美味さだった。
見た目も味も凝ったスパイスカレーが全盛の昨今だが、
伝統の日式カレーも忘れてはいけない。
いずれストロングカシミールカレーをテイクアウトして、
家でまい泉テイクアウトのとんかつを合わせて食べてみよう。
なんて思いながら、次の仕事に向かうべく日比谷線の八丁堀駅を目指して歩いた。
新川デリー (インドカレー / 八丁堀駅、茅場町駅、水天宮前駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.4